自律神経機能測定システム


自律神経機能を測定することによりわかること


自律神経とは生命活動を支配する神経で、自分の意志とは関係なく刺激や情報に反応して、からだの機能をコントロールし、状況にあわせてからだを適応させるために、からだの中からと、外からの情報や刺激にあわせて、自動的に作動しています。

また、呼吸・血液循環・消化吸収・排泄・生殖・内分泌などのシステムを調整し、生命維持に必要な体内循環を整えるのが自律神経の役割でもあります。

自律神経は相反する働きをする交感神経系と副交感神経系から成り立っており、互いに拮抗し合いながら機能し、身体全体を調節しています。

■ 糖尿病による神経のダメージ
■ 心筋梗塞後の予後ストレスチェック
■ 薬、サプリメントの効果
■ うつ、自律神経失調症、パニック障害などの自律神経状態
■ 各種セラピー(アロマセラピー、鍼灸、ヒーリング、マッサージ、カイロプラクティック、レーザー治療、ミュージックセラピーなど)に対する治療効果評価
■ アスリートの能力
■ 企業の人材採用時のセレクションテスト(ストレス耐性の強弱の評価)
■ 各教育、指導効果の判定

自律神経のバランスは、ハートリズムスキャナーPEやインナーバランススキャナーといった自律神経計測システムを使用する事によって計測ができます。

セル・エクサササイズは、順天堂大学医学部 小林弘幸教授と弊社代表取締役 末武信宏と自律神経機能を向上させる医学的根拠のあるエクササイズです。


科学的に分析する事(心拍変動解析)を可能にしたソフトで、状態をグラフィカルに表示し、現在の自律神経の機能状態を正確に把握します。

自律神経機能を正しく評価するために、心拍変動解析システムを使用しています。これまで治療効果の科学的評価が難しかったアロマセラピーなどの効果も、このシステムを用いることによって把握できます。呼吸法のバイオフィードバックトレーニングにも利用しています。

大学/大学病院/研究機関/企業等やその他様々な幅広い分野にて御使用頂けます。

大学・医療機関
・診断項目の一つとして       ・治療方向性の確認、経過観察
・健康管理ツールとして       ・各種セラピーに対する治療効果評価
・治療効果の確認及び可視化   ・自律神経失調症の判定
・糖尿病の自律神経機能障害   ・うつ、自律神経失調症、パニック障害などの自律神経状態

企業・研究機関
・客観的評価ツールとして      ・ストレスチェック
・薬剤等の効果判定          ・測定データの多角的活用に
・企業の人材採用時のセレクションテスト(ストレス耐性の強弱の評価)

教育・スポーツ関連施設
・スポーツ選手のコンディショニング
・各教育、指導効果の判定
            
自律神経機能測定方法

センサーを耳たぶにつけて5分間測定します。
検査の結果は、パソコン画面に図で表示されます。


横軸が交感神経機能、縦軸が副交感神経機能のレベルを表します。中央のエリアがノーマルであり、検査結果を示す丸印が右にあるほど交感神経機能が高く、上にあるほど副交感神経機能が高いといえます。トップアスリートのような選手になると、交感神経機能も副交感神経も高いレベルにあることが理想です。(下の図:インナーバランススキャナーでの測定結果画面)

もともとはロシアの科学者が開発して宇宙開発に使用されたシステムであり、ロシア崩壊後、アメリカに渡ったロシア人科学者が立ち上げた、ベンチャー企業のBiocom社と、技術・臨床研究の提携をして、最先端のシステムを臨床的に開発しています。

Biocom社の自律神経計測システムを使用して、代表取締役 末武信宏がHEALTHに発表した論文

自律神経機能向上によるアスリートの身体能力トレーニング


導入実績

自社製品である、水素発生装置の販売と共に水素吸引後の自律神経の変化を可視化できるように、インナーバランススキャナーをお取り扱いい、ご導入いただいております。

LHG Japan株式会社
九州医療スポーツ専門学校
山崎鍼灸院
三代整骨院 全国冷え症研究所大分分室 おおいた子育て応援団
けんこうカイロ整心整体院
風楽自然医療研究所
Foral Beauty support salon
フェスドピエ
THE BODY SALON 北堀江店
美s Cavin
美と痩身クリニック BISO
フィットネス&コンディショニングスクール リブレボディ

ハートリズムスキャナーPE(包括的健康評価システム)


ハートリズムスキャナーPEは、安静状態における自律神経バランスとパワー及び様々な介入を受けた状況下の自律神経機能の変化を測定し、数値及びグラフで日本人の健常値との比較で分かり易く表示します。

自律神経バランスダイアグラムは、従来の交感神経と副交感神経バランスグラフに加えて両神経バランスと自律神経トーナスとの相関関係から見たバランスダイアグラムを表示します。

ソフトウェアは、ヨーロッパ心臓病学会と北米ペーシング電気生理学会(The European Society of Cardiologyand The North American Society of Pacing and Electrophysiology)によって提唱された短時間心拍変動解析の数学的プロセスを採用しています。

ハートリズムスキャナーPE 測定時画面…心拍変化をリアルタイムでモニタリングできます。

①…心拍タコグラム
②…テスト進捗表示/経過時間・残り時間表示
(計測時間は5分間です。)

・心拍変動解析の為のプロトコルの自由な作成と変更が可能です。

□主な機能
・交感神経と副交感神経系の働きを※PPG/ECGで測定(ワイヤレス式センサー対応)
・短時間心拍変動解析世界標準を採用
・心拍変動指標を日本人の健常値との比較で表示
・複数テスト結果を自律神経バランスゾーン図表上で表示
・心拍変動解析のセッション進捗記録の表示
・図表・棒グラフ・スペクトル解析等によるセッション報告書と自律神経バランス評価の説明付
・Windows 2000/XP/Vista/7/8対応(Windows8はタブレット端末非対応)対応の生理学的モニタリングソフトウェア

※PPG…脈波センサー(耳たぶ、もしくは指先)/ECG…ECGレコーダー(両手首)

インナーバランススキャナー(自律神経機能測定システム/簡易版)

インナーバランススキャナーは自律神経系の機能性の指数としての心拍感変動を測定します。
刻々と変化する心拍間隔を高度に洗練された方法で分析する事により、交感神経と副交感神経の量的測定を正確に行う事ができます。

インナーバランススキャナー測定時画面…心拍変化をリアルタイムでモニタリングできます。

・USBポートにセンサーを接続し耳に
 センサーを挟むだけで簡単に計測

・測定時間5分間で自律神経のバランスが
 わかります。

結果画面

①自律神経のバランスグラフ(交感神経・副交感神経)
②自律神経の機能性グラフ
③結果画面を簡単に印刷
④心拍変動から解析した数値(表示/非表示選択可)

・2つのモードで自律神経の測定が可能
単独モード…一回ごとの測定モードです。

PRE-POST(前/後)モード…自律神経の変化を見たい場合、その前後を測定。同じ結果画面で表示され比較が簡単

□主な機能
・交感神経と副交感神経系の働きをPPGで測定
・短時間心拍変動解析世界標準を採用
・心拍変動変化のリアルタイムでのモニタリング
・心拍変動指標を日本人の健常値との比較で表示
・Windows 2000/XP/Vista/7/8対応(Windows8はタブレット端末非対応)対応の生理学的モニタリングソフトウェア

□使用可能な疾患・状態
・糖尿病の自律神経機能障害
・心筋梗塞後の予後判定
・ストレスチェック
・薬剤の効果判定
・自律神経失調症の判定
・各種セラピー(アロマセラピー、鍼灸、ヒーリング、マッサージ、カイロプラクティック、レーザー治療、酸素療法、ミュージックセラピーなど)に対する治療効果評価
・スポーツ選手のコンディショニング
・企業の人材採用時のセレクションテスト(ストレス耐性の強弱の評価)
・各教育、指導効果の判定

順天堂大学での自律神経に関する取り組み(研究)と将来展望

順天堂大学大学院医学研究科 病院管理学
小林弘幸   末武 信宏

これまで我々は、順天堂大学大学院 医学研究科において スポトロジーセンターでの構想の下、健脳プロジェクトとして自律神経に関する研究を進めてきました。

以下、これまでの研究論文の一部を掲載します。

1. Yukishita T, Lee K, Kim S, Yumoto Y, Kobayashi A, Shirasawa T, Kobayashi H: Age and sex-dependent alterations in heart rate variability: profiling the characteristics of men and women in their 30s. Anti-Aging Medicine 7: 94-100, 2010
2. Suetake N, Morita Y, Suzuki D, Lee K, Kobayashi H: Evaluation of autonomic nervous system by heart rate variability and differential count of leukocytes in athletes. Health 2: 1191-1198, 2010
3. Yumoto Y, Yukishita T, Lee K, Kobayashi H: The efficacy of recovery care with cool veil serum. Health 2: 1432-1436, 2010
4. Saita M, Naito T, Boku S, Watanabe Y, Suzuki M, Oka F, Takahashi M, Sakurai T, Sugihara E, Haniu T, UeharaY, Mitsuhashi K, Fukuda H, Isonuma H, Lee K, Kobayashi H: The efficacy of ma-huang-tang(maoto) against influenza. Health 3: 300-303, 2011
5. Negoro H, Kobayashi H, Uehara Y: Endogenous prostaglandin D2 synthesis inhibits e-selectin generation in human umbilical vein endothelial cells. Health 3: 304-311, 2011
6. Kim S, Yukishita T, Lee K, Yokota S, Nakata K, Suzuki D, Kobayashi H: The effect of mild-pressure hyperbaric therapy (Oasis O2) on fatigue and oxidative stress. Health 3: 432-436, 2011
7. Tsumaki M, Saita Y, Ikeda H, Kaneko K,, Yukishita T, Lee K, Kim S, Yokota S, Suetake N, Kobayashi H: Effect of enpishin (press tack acupuncture needles) on autonomic function, WBC count and oxidative stress. Health 3: 437-443, 2011
8. Keiko L, Omiya Y, Yuzurihara M, Kase Y, Kobayashi H: Antinociceptive effect of paeoniflorin via spinal alpha2-adrenoceptor activation in diabetic mice. European Journal of Pain, 2011
9. Keiko L, Kobayashi H : Antispasmodic effect of shakuyakukanzoto. European Journal of Pain, 2011 (in Press)

これまでの研究により自律神経の果たす役割、臨床への応用、社会への応用が明確になりました。
我々の研究では、自律神経機能測定およびトレーニングは 以下の事項が可能であると其々のエビデンスが得られています。

・メディカルチェック(生体情報管理)

・各種セラピーが与える身体への影響の評価(音楽療法、アロマセラピーetc.)

・ストレスケア

・PTSDの克服

・教育(集中力強化と感情知能レベルの向上)

・突然死の予見

・アスリート(一般成人)のコンディショニングおよびトレーニング

自律神経機能の検査、トレーニングはすでに欧米では、ストレスケア他、宇宙開発プログラムにおける宇宙飛行士の生体情報管理、軍事プログラムにおけるPTSD管理、治療、教育分野における子供たちの教育 EQ(感情レベル指標)、突然死の予見、アスリートや健常人のメディカルチェックといった生体情報管理や治療に応用されています。国内においても今後、自律神経に関する研究が進み臨床への応用が加速すると想定されます。

1:PTSD治療の為のバイオフィードバックとニューロフィードバックの進歩
負傷兵:トラウマの克服

最適パフォーマンス訓練の為のバイオフィードバックプログラム:East Carolina 大学 と米海兵隊負傷兵大隊イーストの共同プログラム(米国国防省)

Carmen Russoniello, PhD,etc.
帰還兵のPTSDに対処する必要から、米国海兵隊とEast Carolina大学の心理学研究所・バイオフィードバック クリニックは合意書を交わし、East Carolina大学は2008年2月から治療・訓練サービスを開始。
HRV(心拍変動)バイオフィードバック訓練
自律神経失調はいくつかの医学的状態に関連付けられているが、糖尿病、心疾患、不安症、うつ病などの慢性的症状の原因となっている(Task Force of the European Society of Cardiology and the North American Society of Pacing and Electrophysiology, 1996)。
RSA訓練が(HRV訓練とも呼ばれている)介入テクニックとしてとして使われた最近の研究で(Karavides et al., 2007)、特殊な呼吸法により自律神経訓練ができることが証明されている。訓練の結果、うつ症状が軽減されている。

2:RSA(呼吸性洞性不整脈)バイオフィードバックのHRV(心拍変動)とPTSD(心的外傷後ストレス障害)への効果:パイロットスタディ

Terri L. Zucker Kristin W.etc.
Published online: 25 April 2009  Springer Science+Business Media, LLC 2009
PTSDと自律神経機能障害のバイオマーカーである低いHRV(心拍変動)との間に重要な関係がある事が示唆されている。

3:ロシア科学院医学的生物学的問題研究所(IMBP)

火星への有人宇宙飛行(MARS‐500プロジェクト)に関する地上実験を2009‐2011にかけて行う

・500日間行われるこのプロジェクトの期間中、乗組員の健康評価と健康管理システムを含む、人間の生命維持サポートに関する様々な生物医学的テクノロジーのテストを試みる。特別に選ばれた6人の被験者は、火星までの飛行条件を模した隔離された気圧チェンバーにプロジェクトの期間中入れられる。
・MARS‐500プロジェクトでは乗組員の生体情報として自律神経機能レベルをモニタリングしている。
Roman M. Baevsky, PhD Professor, Head of Research Department for Biocybernetics

4:教育により子供たちの感情的レベル(EQ)を高める

エクスプレス プロジェクト
英国 サザンプトン市教育委員会は、市内の87校の学生を対象に、読み書き能力、計算能力、コンピューター操作能力と同様に、EQ 感情的知識(感情の健康管理)を高める為の技術向上に努めることを決意し大規模な実験プロジェクトを施行した。子供たちの感情コントロールと集中力を高めます。

5:アスリートのメディカルチェック(突然死の予見)

サッカー日本代表 松田直樹選手の突然死など、The Journal Circulationによると、若いアスリートの突然死の半分以上は潜在的な心臓疾患が原因であるとしている。その内、もっとも一般的な原因は肥大型心筋症を呼ばれる遺伝的なものである。この分野の研究で最も進んでいるMinneapolis Heart Institute Foundationによると、アスリートの突然死ではっきりと原因が分かっているのが、これまで30症例以上ある。肥大型心筋症もしくは心臓リズム障害に原因する他の微妙な心臓障害症状を抱える患者が、自律神経に問題がある事を示唆する研究論文がいくつかある。安静時でのHRVテスト、運動回復テストで、自律神経機能の異常とその変化の傾向を見つける事ができる可能性を示唆している。
突然心臓死、肥大型心筋症と自律神経に関する研究論文。
肥大型心筋症による突然死:血管系の自律神経制御変化の潜在的重要性
Department of Cardiology, University of Wales College of Medicine, Heath Park, Cardiff, UK Kokyu To Junkan. 1992 Dec;40(12):1209-13.

6:アスリートの能力向上

有名なプロテニスプレーヤーの実際の試合における心臓の働きをモニタリングし、勝った試合、負けた試合における心拍数の減少、増加、HRVスペクトル解析の観点から観察した彼の研究論文がある。
又、簡単な反応時間テストを使って、「反応時間が早ければ早いほど、(反応準備としての)心拍数の減少度合いが大きい」「ゴルフにおいては無名、有名選手を対象にした調査の結果、パットにおいて心拍数の減少が大きい選手の方がパットが上手(Boutcher and Zinsser,1990)、有名なライフル射撃の場合、明らかな心拍数の減少がみられた。(Hatfield,Laders, and Ray, 1984)

順天堂大学大学院医学研究科ではスポトロジーセンターで、健脳プロジェクトにおいて、小林弘幸教授の研究チーム(共同研究者 末武 信宏)が自律神経とスポーツ、アンチエイジング、ストレスケアへの応用を研究。これまでスポーツ分野へ導入し アスリートへの自律神経機能チェックおよび強化トレーニング(セル・エクササイズ)の評価を実施しています。

アスリートの実績は結果が得られやすいため評価が比較的容易に行えます。肉体的ストレス、精神的ストレスが極限下の環境でパフォーマンスを繰り広げるトップアスリートは研究対象として最適です。